「トルネードジャンプ」を店頭で実現。
株式会社タカラトミー様/ギガストリーム
ラジコンカーが円柱を駆け登る
店頭実演ツールを製作。
タカラトミー様が満を持して送り出す手のひらサイズの室内最強ラジコンカー、それが『ギガストリーム』です。本物のレーシングカーのサイズに換算すると、スケールスピードは時速約1,455kmと、音速(マッハ)を超えたスピードに相当。音速をも超える“ギガ速い”走行スピードで、トルネードジャンプやスーパースピンなど、エクストリームスポーツさながらのさまざまなトリックを繰り出すことが可能です。
タカラトミー様からは、この『ギガストリーム』が円柱の内壁を駆け登っていく「トルネードジャンプ」を、店頭実演ツールで実現したいというご要望をいただきました。タカラトミー様が商品発売前の展示会に出展された際にも、すでに円柱を用いたトルネードジャンプを実演されていました。しかし、展示会で用いられていた円柱は、アクリル製。店内で持ち運ぶ際の利便性やコスト面などを考えると、スチレン+PET素材が良いのではと考えました。
「店頭」という制約を抱えながらも
アクロバティック走行を実現。
しかし実際にツールを作ってみたところ、素材やサイズなどに制限のあるなか『ギガストリーム』に円柱を登らせるということが、想像以上に難題であることを思い知らされました。まず、課題となったのはスピードです。重力に逆らって円柱を駆け登るには、相応のスピードによる勢いが必要ですが、『ギガストリーム』は十分なスピード性能を誇るはずでした。ところが、アクリルに比べてやわらかく軽いスチレン+PET素材の円柱は、そのままでは『ギガストリーム』の走行を安定して受け止めることができなかったのです。
東具が特に注目したのが、スタート時のスピードです。『ギガストリーム』のタイヤが円柱の内壁に十分に接地していないと、スピードが殺されてしまい、回転しながら円柱を登ることなど到底できません。そこで、円柱下部にスタート台を取り付けることで、走り出しの安定感をアップ。さらにレールを作ることで、スピードが出てもタイヤが浮くことなく走行させることが可能となりました。
まず自分たちが商品を好きになること。
だからユーザーの心に響く。
そこからは、店頭実演時の成功率を限りなく100%に近づけるために、ツールの精度を高めていきました。『ギガストリーム』があまりにも直立した状態では、時折スタート台から落下してしまうケースがあったため、設計チームとともに角度の調整をミリ単位で行いました。何度も検証を重ねた結果、スタートの安定感はさらに向上。体験会では「さまざまなトリックが体験できた」と好評を博しました。
東具のスタッフは、まず自分自身で商品を体験してから販促物の製作に取り組みます。今回のような玩具であれば、実際に遊んでみて、どんな楽しさがあるのかを体感することが重要です。商品を好きになることで、クライアントと同じ想いをもったチームのような一体感を得られるのはもちろんですが、何よりエンドユーザーである子どもたち(大人も含む)の心に響くものを作ることができると考えています。『ギガストリーム』はとても面白いラジコンカーです。ぜひ実際に手にとって遊んでみてください!