2022.12.02NEWS
2023東具オリジナルkome-kami卓上カレンダーについて
いつも東具のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
本年も残すところあとわずかとなり、年末の挨拶回りの始まる季節となりました。
弊社ではこの時期、お世話になったお取引先様に弊社特製の卓上カレンダーを差し上げています。本年はSDGs時代にふさわしいプロダクトデザインを意識し、環境に配慮した新素材「kome-kami」(コメカミ)を用いての製作を企画いたしました。
kome-kami(コメカミ)とは
今回採用したkome-kami(コメカミ)という素材は、お米を添加した紙で、またFSC®️認証紙でもあります。このkome-kamiは株式会社ペーパル様(本社:奈良県奈良市)が2021年2月に開発されたもので、発売以来様々なメディアで取り上げられている話題の素材です。
原料のうち、添加されているお米は3.5%。利用されているお米には、食用に適さない古米、備蓄用に使われていたアルファ米で廃棄されてしまうもの、メーカーなどで発生する破砕米、一般のご家庭や流通段階で食用では使えなくなってしまったお米などが活用されています。
これら廃棄されるような非食米をアップサイクル利用することで、貴重なパルプ資源を削減することはもちろん、お米をアップサイクルすることで素材としての新たな価値を生み出すということにつながっています。
kome-kamiの特徴
実は、日本には古くから紙にお米を使う文化があったそうです。江戸時代には多種多様な米入りの紙が生まれ、再生紙にお米を入れることで白くしたり、筆のにじみ防止のために使われたりしていたようです。そして現代に登場したkome-kamiにおいては、お米の配合によってもたらすものに機能的メリットはあまりないものの、独特の風合いが情緒的特徴を生み出しています。
ペーパル様によると、「kome-kamiは紙そのもののもつ豊かな風合いにお米の質感が加わり、ラフでありつつもしっとりした、相反する表面を実現しました。また、色は艷やかなお米を思わせるナチュラルな白さとなりました。ずっと触っていたくなる独特な質感です。」確かに、オーガニックな素材が生み出すほっこりとした質感を感じることができます。
このような風合いを活かして、名刺や封筒などお米にまつわるビジネスブランディングなどに利用され始めています。お酒やお米由来の成分でつくられた化粧品のパッケージや販促物に、その素材感を活かした利用方法をご提案させていただきます。
kome-kami使用上の注意点
印刷における注意点としては、kome-kamiは画用紙に似たラフな表面のため、細かな印刷には向いていないでしょう。また、ナチュラルな風合いのベージュがかった白ですので、正確な色表現やコントラストが必要なものにも適していないでしょう。
加工における注意点としては、カード紙に比べれば脆い性質が見受けられるので、曲げ加工に対しては割れやすい傾向があります。曲げの部位に対してはトムソンの刃を強めに入れるか、切罫にすることも検討した方が良いでしょう。
コストに関しては、例えばミラー紙や特殊紙などをイメージしていただければ近いのではないでしょうか。
2023卓上カレンダーのご紹介
今回の卓上カレンダーでは、従来PET樹脂で作っていたケースについてもkome-kami素材で置き換えました。デザインについてはできるだけ地素材を活かしたシンプルなものとし、そこにあるだけでほっこりできるような風合いのデザインを心がけました。また、機能においてはいつも通り弊社パテントの2ヶ月表示できる仕様になっています。
もし、「まだもらってないよ」「うちにも欲しい」などご要望がございましたら、担当させていただいている営業もしくは最寄りの営業所までお問い合わせくださいませ。なお、数量限定生産につき、在庫が無くなり次第終了になりますのでご了承ください。
なかなか現物を見たり触ったりできないkome-kamiを、ぜひこの機会に手に取っていただきお確かめください。そして東具ともども、また新たな一年におきましてもお付き合いいただけましたら幸いです。
また、もしkome-kamiを使って何か作りたいなどのご要望があれば、ぜひお声がけくださいませ。
それでは皆様、来年も良いお年をお過ごしください。