こんにちは。大阪紙器設計の原です。

様々な什器やPOP什器類を、トレンド情報を混ぜながらご紹介させていただく
「販促什器トレンド図鑑」のVol.12です。

第12回は【食品向けハンガー什器】について説明いたします。

食品向けハンガー什器について

前回は食品向け什器の棚置き・床置き什器を幾つかご紹介致しました。

その際コラム内で食品向けの小売店は売り場棚に食品類をぎっしりと陳列する為、什器を置くスペースが限られると述べさせて頂きました。

しかしハンガー什器は陳列する棚が無くても店舗のサイドネットやゴンドラのエンドに吊るして使用する事が出来ますので、棚置き・床置き什器と異なり店舗の様々な場所に設置する事が出来ます。

その為、食品向けの什器類としてはハンガー什器が最も店舗で導入しやすい什器になります。
昨今ではドラッグストアでお菓子等の食品類を取り扱うのもお馴染みになりましたので、ドラッグストアの導入にも適した什器と言えます。

今回はその中でもより食品向けに特化したハンガー什器をご紹介いたします。

食品向けハンガー什器①

ガム等の小さなお菓子が入っている外箱ごと陳列する什器です。
お菓子の外箱はそのまま定番棚等に置かれている事が多いのですが、
什器にそのまま組み込む事でハンガー什器に商品を陳列する手間を省く事が出来ます。

また外箱を棚置きする際は棚に対して水平に置くため視認性が悪く、
お客様の目に止まりづらいという欠点があります。写真の什器のように外箱を斜めに陳列出来るようにする事でアイキャッチ効果の向上も行えます。

食品向けハンガー什器②

お客様が商品を手に取ると自動販売機のように上から次の商品が落ちてくる什器です。写真の例では什器に濃厚な蜂蜜の様な意匠を取り入れてますが、上から下に向かって実際に商品が動く為蜂蜜が垂れたデザインと商品のシナジーが発生し、お客様に強い印象を残す事が出来ます。

また通常のハンガー什器と異なり什器の前面を訴求面として非常に大きく使用する事ができる為、ブランドの世界観を主張しやすいです。

注意点と致しましては商品が落ちる際に衝撃が発生する為、中身が砕けやすい商品は陳列が難しい事があります。

食品向けハンガー什器③

チューブ型の調味料のような細長い箱型の商品を陳列する什器です。
見た目はよくある斜め差しのハンガー什器ですが、什器の全面に樹脂の大きなカードケースを取り付ける事で訴求の差し替えを行う事が出来ます。

特に調味料類は同じサイズで多種多様な商品がある為、訴求の差し替えを行う事で優れた汎用性を持たせる事が出来ます。

また店舗のコピー機で差し替えの訴求を印刷して頂く事で、追加配送の手間を減らす事も可能です。

食品向けハンガー什器④

口栓がついたパウチ飲料を陳列する什器です。
それらの商品類は重量が大きい物も多く、什器に陳列する際は樹脂製の専用パーツを用いる事が多いのですが、写真の什器は穴にパウチの首を引っ掛ける事で陳列が可能になっています。
一見するとやや華奢に見えますが什器全体がジグザクの様な構造になっている為、什器の強度はしっかりと確保されてます。

他にご紹介した什器と比較すると装飾が無く訴求面も最小限になっています。これは什器サイズを最小限にする事で店舗の様々な場所で展開する事を想定している為です。
例えば栄養補給を目的としたパウチ飲料の場合、ゼリー売り場だけでなくサプリ売り場での展開も視野にいれる事が出来ます。

最後に

以上、食品向けハンガー什器を幾つかご紹介致しました。

スーパーやドラッグストアは私たちの日常生活に欠かせないお店です。
人によっては毎日スーパーに通っている方もいらっしゃると思われます。

見慣れた光景になっている為あまり気づかれないかも知れませんが、スーパー等のレジの横に小さなハンガー什器が掛けられている事がよくあります。
陳列されている什器はガムや飴のような商品の他、その時の季節に応じた什器を掛けている事も多いです。例えば夏場になりますと熱中症予防の商品やお盆に用いる線香等の仏事商品が陳列される事が予想されます。

レジ付近は消費者が会計の順番待ちをし手持無沙汰になる事があります。その際近くにハンガー什器があると商品を手に取って購入するという機会が得られやすい為、店舗ではレジ周りに什器を設置し「ついで買い」を促す施策が行われています。

前回のコラムでもお伝えしましたが、食品向けの什器類は商品の訴求をするだけでなく売り場の課題を同時に解決するツール類が求められます。
特にハンガー什器は売り場に導入しやすい什器である為、それらの課題と売り場の施策に効果的である事がより重要になります。

弊社の大阪・東京・福岡のショールームには最新の実績物の他、
実際に製作した食品向けハンガー什器も多数展示しております。
ご興味のある方は、各拠点の東具営業までお気軽に見学をお申し出ください。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。