こんにちは。大阪紙器設計の原です。
様々な什器やPOP什器類を、トレンド情報を混ぜながらご紹介させていただく
「販促什器トレンド図鑑」のVol.14です。
2023年の春ごろに【化粧品(コスメ)向けカウンター什器】についてご説明致しました。
そこから1年以上の時間が経過しましたがその間にも当然ながら化粧品(コスメ)業界を取り巻く環境にも変化がありました。
最も大きな変化としましては、新型コロナウィルスの感染法上の分類が「5類」へ引き下げらた事で「脱マスク」が進行し、それに伴った様々なコスメの隆盛がありました。
自宅で行う「ベースメイク」だけでなく出先で行う「追い保湿」等のいわゆる追いケアもそれらの動きに連動して発生したコスメだと考えられます。
今回からは過去にご説明した業種毎のカテゴリーをより新しい形で皆さまにご紹介すると共に、2024年の各々の業種の動きもご説明致します。
化粧品(コスメ)向けカウンター什器①
什器全体に薄手の樹脂板を添わせた什器です。
什器のみならずテスター部分の装飾にも樹脂を積層させる事で、浸透感や透明感をお客様に印象付けることができます。
特に2024年は前年に比べると「ブライトニング」「敏感肌ケア」といった美肌に関するキーワードが重視されているようです。
それらのコスメの効能を文章で細かく説明しようとしても、文字数が多くなりお客様が実際に読んでくれるかどうかも不透明です。
写真の什器のように什器全体でコスメの効果を印象付ける手法は店頭で非常に有用です。
化粧品(コスメ)向けカウンター什器②
アイライナーやリップのような縦に長い商品を陳列する什器です。
それらの商品類はSKUが多く、什器内で垂直に陳列するとスペースを大きく確報する必要があります。
その為充分な訴求を行えないこともあります。(SKUという言葉の説明についてはこちらをご覧ください)
写真の什器のように商品を置く向きを斜めにする事で、陳列スペースを減らし訴求面を多く生み出す事ができます。訴求面も斜めになる為、商品を手に取る際自然にお客様の目に入るのもメリットです。
化粧品(コスメ)向けカウンター什器③
劇場の雰囲気を形作った什器になります。
今でがすっかり定番となった「韓国コスメ」ですがそれらを陳列する什器類は装飾を極力削ぎ落したシンプルな什器が多く、店頭でもよく見かけます。
そういったシンプルな什器が多い中で世界観をビビットに表現した什器があるとより大きなアイキャッチ効果を得られます。
また近年人気が高まってる「中国コスメ」はシンプルな韓国コスメと異なり華やかなパッケージや凝ったデザインの商品も多いです。
それらのコスメを陳列する際は、商品の世界観にマッチした華美な什器が必要になります。
化粧品(コスメ)向けカウンター什器④
化粧品(コスメ)向けカウンター什器①と同様に透明な樹脂板を使用した什器です。
前掲の什器は柔らかさと同時に浸透感を演出していましたが、こちらの什器はややカチッとした印象を受けます。
簡素な意匠の陳列スペースとは一転して什器前面部は曲線を用いた造形になっておりデザイン性を感じる造形になっています。このように什器内でデザイン性のメリハリを持たせる事で自然とお客様の目線を誘導することができます。
最近のコスメ什器は什器土台部分が低く背面のボード部分が大きいものがよく見受けられます。その為、商品の細かい説明は什器の土台前面部に集中しやすいです。
そういった際は、写真の什器のように訴求面に視線が誘導出来るような仕掛けが効果的です。
最後に
以上、化粧品(コスメ)向けカウンター什器をご紹介いたしました。
2024年も残すところあと僅かですが、今年のコスメ業界の動向について幾つか興味深い例をご紹介いたします。
矢野経済研究所が行った化粧品市場に関する調査を実施(2024年)によると、スキンケア市場が化粧品全体の市場の46.6%も占めており、非常に好調です。
2023年に行われた新型コロナウィルスの感染法上の分類の引き下げが行われたのが、2024年の市場でも大きい影響を及ぼしているようです。
また、株式会社アイスタイルが行った「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」によると中価格帯コスメ(いわゆるミドルコスメ)がユーザーから多く支持されているようです。スキンケアカテゴリ部門10位の内4商品はミドルコスメだったようです。昨今は中価格コスメのブランドが苦戦していると言われていましたが、スキンケアカテゴリに関してはユーザーからの注目を浴びています。
2019年に起きたコロナ禍ですが5年経過した現在でも、市場に大きな影響を及ぼしている事が分かります。当然ながら店頭販促もそれらの市場に大きく左右されます。上記のスキンケア類を陳列する什器には肌への効果や透明感といったイメージをお客様に強く訴える意匠でなくてはなりません。
市場の動向やユーザーの声に合わせて、販促什器にも素早い成長が今後も求められます。
弊社の大阪・東京・福岡のショールームには最新の実績物の他、実際に製作した化粧品(コスメ)向けカウンター什器も多数展示しております。
ご興味のある方は、各拠点の東具営業までお気軽に見学をお申し出ください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。