パッケージデザインによる差別化
店頭販促支援
- お客様(名称)
- 某化粧品メーカー様
- 案件名
- 商品パッケージ兼陳列什器
課題
低予算・省スペースで差別化できる什器をつくりたい
某化粧品メーカー様から、スキンケア商品を陳列する什器の製作依頼を頂きました。このスキンケア商品は、あるキャラクターとのコラボ商品企画という事もあり、出来る限り目立つ什器にしたいとご要望されていました。
しかしこのコラボ商品企画は、数種類の商品を展開するもので、この商品だけに掛けられる予算は限られていました。また、展開する売場のスペースも1フェイスだけと決まっていることもあり、予算も陳列スペースも限られる中で、どんな什器が製作できるかが課題でした。
東具の提案
パッケージでありながら目立たせる形状設計
お客様の課題に対して、「商品パッケージ兼陳列什器」をご提案させて頂きました。
商品パッケージ兼陳列什器は、店頭でパッケージ箱を展開することで、陳列什器としてそのまま使うことが出来るように設計されたものです。パッケージと什器が兼用になっていることで、コストを抑えることが出来るというメリットがあります。兼用什器を設計する際にポイントになるのが、パッケージ箱の状態から簡単に什器形状へと組み立てられることが出来て、商品の荷重に耐えられる仕様にすることです。
今回のスキンケア商品は、縦に長く奥行きが短いパウチ袋形状で、液体を含んだ重たい製品です。この製品が入る様にパッケージ箱を設計すると、背が高く、底が小さい形状になります。その為、そのまま什器として使うと、商品を手に取ろうとした際にバランスを崩して後ろに倒れてしまうという問題点があります。これを解決するために、箱の背面をミシン罫で切り取って折り曲げることで、紙脚に変形させることが出来る設計にしました。これにより背が高い箱形状でも、商品の重量を紙脚でしっかり支えることが出来ます。
そして訴求面でこだわったのが、トップボードの部分です。この什器は、前面を斜めに切り取ることで、カウンター什器の様な形状に変形させることが出来るようになっています。しかし、前面を開くだけでは訴求力がほとんどありません。そこで箱上部のベロの部分をトップボードとして展開できるようにしました。パッケージ箱形状の時には、中に隠れて見えませんが、箱を開封し、ベロを上に持ち上げて箱の切り込み部分に差し込んで固定するだけの仕様になっています。この設計により、簡単に組み立てられる形状でありながら、開封前の箱の高さから、120㎜も大きなトップボード訴求を実現することが出来ます。
これらの強度と訴求力へのこだわりの設計により、1フェイス分のスペースに収めながらも、出来るだけ大きく目立たせられる、商品パッケージ兼什器が完成しました。
成果
予算を掛けないパッケージデザインの工夫で差別化に成功
制限のある条件の中で、売場で目を引くような訴求力がありながら、簡単に組み立てられる什器に仕上がったと評価していただきました。色々とこだわって工夫してくれたことが嬉しいともお話しいただけました。今回の提案を気に入っていただき、その後の別のコラボ商品企画では、東具を指名して制作依頼をいただくことが出来ました。