光・音・動きのギミックツール
店頭販促支援
- お客様(名称)
- 株式会社 タカラトミー 様
- 案件名
- ゾイドワイルド 動くワイルドライガーDSP
課題
動くゾイドの迫力を感じて欲しい
株式会社タカラトミー様の人気玩具シリーズ「ゾイド」が12年ぶりに復活することになり、そのディスプレイ什器の制作を依頼して頂きました。
ゾイドは「金属の肉体と動物の本能・闘争心を持つメカ生命体」※というコンセプトで、プラモデルのように組み立てる過程を「発掘→復元」に見立て、組み立てたものに電池を入れると動き出す玩具シリーズです。TVアニメとしても展開されるほど人気のあるコンテンツです。
※ゾイドワイルドWEBサイト「ゾイドとは」のページより抜粋
しかし12年ぶりという事もあり、今の子供達のほとんどがゾイドで遊んだことが無く、組み立てたゾイドが動くイメージを持っていない状態にありました。自分で復元したゾイドがいったいどんな動きをするのか?それを「直感的に伝えるディスプレイ」を作りたいという要望を頂きました。
東具の提案
驚きを演出する参加型ムービングディスプレイ
要望に対して、ボタンを押すとゾイドが動く、「参加型ムービングディスプレイ」を提案いたしました。
この参加型ムービングディスプレイは、ボタンを押したらどうなるんだろう?と期待するドキドキ感と、押してからの期待を上回る驚きの演出が肝となります。ゾイド自体のアクションに光と音の演出を加えて、まるでアニメのワンシーンの様なカッコよさを表現します。
まず「動きの表現」は玩具そのものを動かすことになりますので、株式会社タカラトミー様との連携が必要になります。ゾイドをどう制御するか技術的なやり取りを進め、ギミック全体に関わる制御基板を設計していきます。東具には「音声POP」と呼ばれる店頭向け小型センサー式音声基板や、商品を照らす「LEDバー基板」など、自社オリジナルで多数の電子ツールを開発してきた実績があります。今回はそれらの実績を生かして、動きの制御+LED点灯+音声の再生が出来る基板を設計しました。
基板の設計と同時に、「光と音」の表現にもこだわっていきます。光の演出では、白色LEDと青色LEDの2種類の基板を使います。まずアクリルケース内の明るさを保ち、ゾイドを目立たせる為に白色LEDを常時点灯させます。そしてゾイドの本体カラーと同じ青色のLEDをゾイドの動きに合わせて点滅させます。動きに合わせた点滅の間隔と、光を当てる位置を繰り返し検証し、ゾイドの動きに立体感と迫力を持たせるライティングにしています。
音声には支給いただいたTVアニメ用の効果音データを使用します。店頭でどう聞こえるかにこだわり、何回も音源の編集を行うことで、音声基板に適したデータを作り上げていきます。さらに出力するスピーカーのサイズ選定や、取り付け場所の検証も行うことで、店頭販促物として最適な音量と音質を表現しました。
こうした数々のこだわりの結果、ボタンを押すとゾイドが動き出し、青く光りながら咆哮を上げる、ゾイドのカッコ良さを最大限引き出したムービングディスプレイを作り上げることが出来ました。
成果
店舗で一番目立つディスプレイに
株式会社タカラトミー様からは、子供達に喜んでもらえる良いディスプレイを作ってくれたと評価して頂き、全国の玩具店・家電量販店に導入してもらうことが出来ました。
実際に今回のディスプレイを設置していた大阪の大型家電量販店では、おもちゃ売り場の一番目立つところにゾイドコーナーを設置されていました。さらにこの年のJPM POP クリエイティブ・アワード 2018で「銀賞」を頂くことも出来ました。