2023.03.08仕事・スキル
Z世代の新しい価値観「タイパ」とは?
こんにちは。大阪営業部の上田です。
今回は私が気になっていたワード『タイパ』についてご紹介いたします。
以前から目にしていた言葉ではありましたが、耳にする機会があり『コスパ』のように慣用句になるのかなと思い、言葉について成り立ちや背景、本来の意味などを調べる事が好きな事もありこのワードについて調べてみました。
『タイパ』とは?
『タイパ』とはタイムパフォーマンスの略語で、かけた時間に対する効果や満足度を重視する考え方で、2022年4月に『映画を早送りで観る人たち(稲田豊史/光文社新書)』が出版されたことによりトレンドワードになったそうです。
この書籍はZ世代があらゆることに『タイパ』を強く意識しており、一例に映画の視聴方法に下記のような方法があることが紹介されています。
- ながら見:別の作業をしながら映像を見る
- 倍速視聴:再生速度を倍にして視聴する
- スキップ視聴:興味のないコンテンツを飛ばしながら見る
- ネタばれ視聴:作品を楽しむ前にある程度の内容を把握しておく
SHIBUYA109lab.が15歳から24歳で動画配信系サブスクの登録者男女400名に調査したところ、いずれも半数近くがこれらの視聴方法を行っているという結果が出ました。
私も時間が無い中で情報収集をする際など、テレビ番組やYouTube動画の倍速視聴をする事はありますが、映画はじっくり見たいと思う方なので、このような見方に驚きました。
映画その物を楽しんでいるというよりは、話題にする為など、その後の情報としての活用が主な目的になっているように感じました。
何故、Z世代でタイパが注目されたのか?
では何故タイパという概念が注目されるようになったのか?
それはデジタルコンテンツの急速な普及が起因しているようです。
Z世代は幼い頃からデジタルツールに囲まれ、それらを使いこなす事が当たり前で、幅広い情報を簡単に投稿・収集を行えます。
このZ世代により投稿・収集された情報の流れやトレンドの移り変わりは早く、また、その数は膨大になります。
彼らは、それら膨大な数の情報の中から、自分に必要な情報を早く収集することを求められてきました。
そのため、この世代の人々は効率よくコンテンツを見る必要があり、時間に対する合理性・効率性をより重視するようになったようです。
マーケティング活動でも重視されるタイパ
さて、このタイパという価値観ですがマーケティング活動でも重要性が増しており、Z世代を中心としたSNSのマーケティング施策では特に重視されています。
損害保険ジャパン株式会社の調査では、Z世代は他世代と比較してショート動画SNS・投稿を視聴している割合が高く、中でもテンポの速いCM・動画広告に好感がある、と約77%の人が回答をしたようです。
タイパを意識した動画コンテンツを活かしたマーケティングにおいて成功した事例は増えており商品・サービスのマーケティングに納まらず、ブランドイメージの向上にも寄与した事例もあります。
採用活動においての会社紹介などもショート動画で端的に要点を見せることが、若い世代の興味を引くには大切なのかもしれません。
ショート動画でいかにテンポ良く要点を伝えられるか、今後は「時間」の軸に着目し企画を練ることができるかが重要になりそうです。
ただ、この『タイパ』という言葉ですがあるアンケートによりますと10代から50代の男女別の割合で見ても、ほとんどの世代で知らないと回答した人が6割以上いたようです。
さいごに
このコラムを読み進めて頂いた方の中には『タイパ?何だそれは』と冒頭で思われた方も多くいらっしゃったかもしれません。
言葉としての普及率は高くはなさそうですが、価値観として、これを機会に言葉と一緒に覚えてください。
そんな状況ですが次は『スペパ(スペースパフォーマンス)』と言われているとか、いないとか…
最後までご覧いただきありがとうございました。