2024.01.10販促・マーケティング
展覧会レポ 「もじ イメージ Graphic 展」と日本と海外のデザインの違い
デザイナーの高井です。
先日東京に行く機会があったので、気になっていた 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー で開催されている「もじ イメージ Graphic展」へ行ってきました!
本展では、近代のグラフィックデザインの歴史を探りながら、 特にDTP(Desktop Publishing)と呼ばれる、パソコン上で出版物や印刷物のデータ制作の多くの過程を行うことが主流となった1990年代以降のデザインを、文字とデザインの関係から紐解いています。
日本にはひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、ルビといった様々な文字が組み合わさった独自の文字文化があるとともに、絵と文字が非常に近い存在であることも面白さの一つであり、文字とイメージの混ざり合いのなかで日本のグラフィック文化は発展してきました。
自分たちが当たり前に触れている日本のデザインや文字、イメージの面白さを改めて感じられましたし、更に興味が沸いたので、日本と海外のデザインの違いについて調べてみました!
※写真撮影可の作品です。
日本と海外のデザインの違い
■色
日本と海外のイメージは異なっています。その要因として「文化」「太陽光」「目の色」と言われています。
日本で白は「潔白」、「神聖」などの意味合いが含まれますが、中国やイタリアでは、「葬儀」や「死」を連想させる不吉なイメージがあり、アメリカでは「降参」というイメージがあります。
あくまで伝統的な観点からの話なので、近年では気にされない方も多いかとは思いますが…
■タイポグラフィー
上記でも記載している通り、日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、ルビを使い、文字でいろいろアレンジや遊びができます。
英語はアルファベットの1種だけで、中国語も漢字とアルファベットの2種だけで、5種の文字を使いこなすのは日本特有です。
また、日本語は横書きと縦書きどちらにも適していますが、英語は読みにくくなるので縦書き自体が向いていません。
また、文字に強弱をつける場合や文字に動きをつけるのも、アルファベットは文字数が多い分、カーニングとトラッキング調整してバランスを取る必要があります。
他にもアルファベットは長文になりがちなので、読みにくくなりやすいので注意が必要です。
文字の大きさを変えてみると、日本語は1種類のフォントでもひらがな・カタカナ・漢字の組み合わせで視覚的に動きが生まれやすいのに対して、アルファベットは単調に見えてしまいます。
入社当時は英語の方がシンプルな文字を置いてもカッコよくキマるけど、日本語や漢字だとスマート感がなくなってしまうな…と思っていましたが、今は日本語の自由度の高いタイポグラフィーがとてもおもしろいと感じています。
フォントに興味を持たれた方は、ぜひ身の回りのデザインや文字に注目してみてください。
また、21_21の展覧会も3月まで開催されているので、ぜひ足を運んでみてください!