2021.01.22仕事・スキル
【色の表現】RGBとCMYKって何? 変換時の注意点
はじめに
こんにちは!西日本デザインチームの久保田です。
パソコンなどの画面で見た色と印刷をしたときに見た色とで
同じ画像でも微妙に色が違うと感じたことはありませんか?
それは「RGB」「CMYK」という色表現の違いによるものです。
簡単に言うとスマホやパソコンの画面で見ている色がRGB、
印刷した紙などで見ている色がCMYKになり、そもそも違うものになります。
今回は「RGB」と「CMYK」の特徴や違い、変換時の注意点について分かりやすく解説していきます。
RGBってなに?
RGBは光の3原色と呼ばれていて、
「R=Red(赤)」「G=Green(緑)」「B=Blue(青)」の
それぞれの頭文字をとってRBGと呼ばれています。
RGBの特徴は色を混ぜれば混ぜるほど明るい色へと変化していくことです。
図のように色が混ざるほど明るくなり最終的には白に近づいていきます。
その特徴から「加法混合」「加法混色」と呼ばれています。
テレビやパソコン、スマホのディスプレイなどはこの三原色で色を再現しています。
よって、Webデザインをする時に使うカラーモードはRGBになります。
CMYKってなに?
CMYKは印刷の4原色と呼ばれています。
「C=Cyan(シアン)」「M=Magenta(マゼンタ)」「Y=Yellow(イエロー)」「K=Key Plate(黒)」の
それぞれの頭文字をとってCMYKと呼ばれています。
CMYKの特徴は色を混ぜれば混ぜるほど濃い色へと変化していくことです。
図のように色が混ざるほど濃くなり最終的には黒に近づいていきます。
その特徴から「減法混合」「減法混色」とも呼ばれています。
シアン、マゼンタ、イエローをそれぞれ100%混ぜることで黒に近い色はつくれますが
黒にはなりません。
そのため、三原色を補間する色として「K=Key Plate(黒)」があります。
チラシやカタログ、ポスターなど印刷されたものは一般的にCMYKで再現されています。
そのため、DTPデザインをする時に使うカラーモードは基本的にCMYKになります。
RGBからCMYKに変換すると色はどうなる?
図はRGBとCMYKで表現できる色を表した色空間です。
図からも分かるようにRGBをCMYKに変換するとくすんだような色味になります。
特に黄緑、水色、青色、ピンク色の彩度が高い範囲は色の変化が大きく、
RGBの蛍光のような色はCMYKで表現することは難しいことが分かります。
一方で赤色や暗めの色はそこまでの変化はなく変換後のイメージは
そこまで変わらないと言えるでしょう。
RGBからCMYK変換前にプレビューで確認
RGBからCMYKに一度変換してしまうと、もう一度RGBに戻しても元の色には戻りません。
変換が必要なときは変換前にプレビューで確認するようにしましょう。
Photoshopの「表示」→「校正設定」→「作業用CMYK」で変換を行うことなく
変換後のイメージを擬似的に確認することができます。
ショートカット:Mac「⌘+Y」 Win「Ctr+Y」でも確認することができるので覚えておくと素早く確認ができるので便利です。
RGBからCMYK変換時に色のくすみを抑える小技
RGBからCMYKに変換する前に色味を補正してくすみをできるだけ抑える小技を紹介します。
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①RGBをLabカラーに変換する。
「イメージ」→「モード」→「Labカラーを選択」
②トーンカーブで「L」のチャンネルの線を少し上げて色味を明るくする。
「イメージ」→「色調補正」→「トーンカーブを調整」
③彩度を明るくする。
「イメージ」→「色調補正」→「彩度 +10~20」
④CMYKに変換する。
「イメージ」→「CMYKカラー」
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この作業をすることでそのまま変換するよりはくすみを抑えることができます。
RGB画像をCMYKに変換する際はぜひお試しください!
最後に
色味は販促物や商品のイメージを左右する重要な要素になります。
画面で見ていた色と印刷物の色が違うなんてことがないように、
色の仕組みを理解しておくと良いでしょう。
色味はモニターの種類や部屋の明るさなどによっても見え方が変わってくるので
デザイナーとの相違がないようにしっかり色のイメージを共有しておくことも大切です。