2023.02.08資材のサステナビリティ
非食米を使用した紙素材
kome-kami(コメカミ)とは
kome-kamiは株式会社ペーパル(本社:奈良県奈良市)が2021年2月に開発し、発売以来様々なメディアで取り上げられている話題の素材です。
原料のうち、添加されているお米は3.5%。利用されているお米には、食用に適さない古米、備蓄用に使われていたアルファ米で廃棄されてしまうもの、メーカーなどで発生する破砕米、一般のご家庭や流通段階で食用では使えなくなってしまったお米などが活用されています。またkome-kamiは適正管理された森林木材による製品と認証されたFSC®️認証紙でもあります。
これら廃棄されるような非食米をアップサイクル利用することで、貴重なパルプ資源を削減することはもちろん、お米をアップサイクルした素材として新たな価値を生み出すことにつながります。
kome-kamiの特徴
kome-kamiには独特の風合いがあり、それが情緒的特徴を生み出します。
ペーパル社のHPサイトによると、「紙そのもののもつ豊かな風合いにお米の質感が加わり、ラフでありつつもしっとりした、相反する表面を実現しました。また、色は艷やかなお米を思わせるナチュラルな白さとなりました。ずっと触っていたくなる独特な質感です。」とあります。
実際にkome-kamiを手に取ると、オーガニックな素材が生み出すほっこりとした質感を感じることができます。
このような風合いを活かして、名刺や封筒などお米にまつわるビジネスブランディングなどに利用され始めています。お酒やお米由来の成分でつくられた化粧品のパッケージや販促物に、その素材感を活かした利用方法をご提案させていただきます。
kome-kami使用上の注意点
印刷における注意点としては、kome-kamiは画用紙に似たラフな表面のため、細かな印刷には向いていないでしょう。また、ナチュラルな風合いのベージュがかった白ですので、正確な色表現やコントラストが必要なものにも適していないでしょう。
加工における注意点としては、カード紙に比べれば脆い性質が見受けられるので、曲げ加工に対しては割れやすい傾向があります。曲げの部位に対してはトムソンの刃を強めに入れるか、切罫にすることも検討した方が良いでしょう。
コストに関しては、例えばミラー紙や特殊紙などをイメージしていただければ近いのではないでしょうか。
2023年卓上カレンダーのご紹介
kome-kami素材で2023年の卓上カレンダーを製作いたしました。従来PET樹脂で作っていたケースについてもkome-kami素材で置き換えました。
デザインは2か月表示ができる仕様にし、地素材を活かしたシンプルなものとしました。また、そこにあるだけでほっこりできるような風合いのデザインになるように心がけました。
kome-kamiの風合いや質感は、なかなかお写真ではお伝えしきれないところがありますが、現物を見て触りたいとご要望がございましたら、担当させていただいている営業もしくは最寄りの営業所までお問い合わせくださいませ。なお、数量限定生産につき、在庫が無くなり次第終了になりますのでご了承ください。
kome-kamiを使って販促物の制作も行っておりますのでご要望があれば、ぜひお声がけくださいませ。