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2022.03.15社長コラム

大人の話し合いが出来る社会

株式会社東具 代表取締役社長の清水貴義です。日頃より、東具に関わる皆様方には誠に感謝いたします。

コロナ感染に関する話題がかすむほどの大問題が世界で起こっております。
しかも平和の祭典の最中に。直接関わる方たちの苦労は想像を絶するものでしょう。間接的に関わる日本に滞在する私たちにも影響が及ぶこともあります。簡単ではない問題でしょうが、ただ単に仲良くすればいいのにと私は思います。それぞれの事情はあると思います。しかし、互いに相手のことを尊重しながら対話を繰り返していけば、いずれ平和的な解決策が見出せると信じているのですが。

今回の世界規模での大問題に限らず、私は平和主義者だと自負しております。職場や職場以外の私を知る人は、おそらく私のことを平和主義者だとは思っていない人がほとんどだと思います。それもそのはずで、私自身日頃から毒を吐くことも多いですし、喋り方も態度も素っ気ないですから。ただ、人の話は聞こうと努めています。

特に仕事に関わることでは、報告・連絡・相談が出来ないことは大きな問題ですので、社員の方々からの問い掛けに対しては何かしらの応えが出来る環境にはしているつもりです。
先代の社長は、それらのことに重点を置いておられたので社長室のドアは開放しっぱなしでした。閉めていたら社員の方々が気軽に声を掛けにくいだろうからという考えからだそうです。私もその立場になって、それに倣って社長室のドアを開けっぱなしにしています。

そしてフロアの改修のタイミングで畳1畳分の窓を設置し、社員の方から私の様子が遠くからでもわかるようにしました。とはいえ、ドアと窓を開放していても壁がありますので部屋であることには違いありません。この状態を10年以上続けていますが、気軽に声を掛けてくれるのは人によって偏りがあるのが実態です。当然、業務上の関わる頻度であったりお互いの性格であったり、それなりの違いがあるのは承知しております。しかし、声や態度には出せていないが良い考えを持っている人はたくさんいるのではないかと思います。

ひと昔前までの私は、「発信しない意見は大した意見ではない」という考えでしたが、発信出来るか出来ないかは性格や立場に因るところが多く、良い意見かそうではないかは別のものであると考えを改めるようになりました。いまや情報化社会で、ありとあらゆるところから様々なアイデアや手法、そして技術などの情報が入ってきます。それら全てが正しい情報か適応するかはわかりませんが検討するテーブルに上げる必要はあると思います。

組織において、トップの意見だけを推し進めるだけではなく現場に近い人の意見や、その筋に精通した人の意見、社会情勢やトレンドも加味しなければ穿った結果は出せないのではないでしょうか。結局のところ話し合いの場を設けないことにはお互い有益な情報も得られなかったり、誤解を招いたりしかねないと思います。つまり意見を発信しにくい環境は組織の問題であり、そこのトップの問題であると言えるでしょう。権力がある人ほど自分の意見を主張するだけではなく、意見を発信しやすい環境を作ることが大切なことだと思います。権力や立場に関係なく大人の話し合いが出来る社会こそ、皆が理想とする人権を尊重する社会なのではではないでしょうか。

投稿者

清水 貴義

代表取締役社長

清水 貴義

東京支店長、専務取締役を経て平成22年3月に代表取締役社長に就任。

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