2023.08.10雑記
非常時の太陽光発電の利用について
こんにちは、生産管理部の渡邊です。
弊社では物流センターを新築移転した際に太陽光発電システムを導入しました。
基本的には売電という形で、発電した電気を電力会社に買い取ってもらっています。
停電や災害が発生した際の非常時には備え付けのリモコンを操作することでコンセントから電気が取り込めるようになっているのですが、幸いなことにいままで使用する機会はありませんでした。とはいえ、いざ必要になったときにスムーズに使用できないようでは困るのではないかと思い、どのように使用するのか、どんなものが使えるのかを今回試してみましたのでご紹介させていただきたいと思います。
運転モードの切り替え
通常時は「連携運転モード」になっており、発電した電気は自動的に電力会社へ送電されるようになっています。
停電などの非常時には「自立運転モード」に切り替えなければいけません。コンセントに繋げば勝手に電気が使えるというわけではないのです。室内に設置しているリモコンモニターを操作して自立運転モードに変更してみます。
まずは通常状態。AM9:12の時点で約2.5kwとなっています。一つのリモコンでおおよそ100㎡ぐらいのソーラーパネルを管理しています。
(PC1)のみを連携モードから自立モードに変更しました。ランプが赤色で表示されています。
(PC1)の送電量が0になりコンセントから電気を使えるようになりました。
蓄電されているわけではないのでこの状態のままだとせっかく発電された電気も垂れ流しになっています。停電などから復旧して非常用電源を使用しなくなった際には再び自立モードから連携モードに戻す必要があるので注意が必要です。
スマートフォンの充電
仕事でもプライベートでも重要な役割を担うスマートフォン。これが使えなくなると緊急時には非常に困ることになりますので実際に充電できるのか試してみます。
買い替えたばかりの個人携帯で試しているので少しドキドキしています。無事に充電できるのでしょうか。
AM9:38に残り1%の状態から充電スタートです。
AM10:27 約50分で80%まで充電できています。
AM11:35 無事100%になりました。
1%の状態から100%になるまで約2時間かかる結果となりました。
実は別の日にも試してみたのですが、その際は100%になった瞬間を確認できず、1時間30分後に確認したところすでに100%になっていました。
今回も80%から100%になるまでで1時間少々かかる結果となっているので、天候による電力量の影響もあるのかなと思います。ちなみに同じ条件(1%)の状態にして翌日に通常のコンセントから充電してみたところ、100%になるまで1時間38分かかりましたのであまり違いはないようです。
ノートパソコン
被災時に会社が事業を継続していく上でパソコンの有無によって業務効率は大きく変わるでしょう。
ということで次はノートパソコンについて試してみたいと思います。と言ってもノートパソコンにはバッテリーが付いていますので充電さえあれば突然切れる、ということもないと思いますが、使用しながらでも問題なく充電が溜まるのか試してみました。
PM3:55に9%の状態から充電を開始します。
PM4:52の時点で54%になりました。
時間が夕方になってきてソーラーパネルの発電量が急激に低下し充電が不可能になったので今回はここまでにしました。
実は充電を開始したころから午前中に比べて発電量が大幅に下がってきていました。使用する際は後回しにせず早いうちに充電している方がいいかもしれません。とはいえ画面を付けっぱなしにしながらも約1時間で半分近く充電できたのでノートパソコンについても日照時間に気を付けておけば問題なく使用できそうです。
電気ポット
お湯を沸かしてカップラーメンを作ったりコーヒーを飲んだり、非常時にはあると便利な電気ポット。ただ消費電力が大きいと聞いていたので大丈夫かなと思いつつ、水から沸かしてみたいと思います。
AM10:44にコンセントを差し込み、水の状態から沸かしてみます。
AM11:10お湯が沸き保温状態に切り替わりました。
100℃になるまで約25分と問題なく沸かすことができました。
こちらはお昼にパートさんたちが使用するポットなのでちゃんと沸いてくれてホッとしました。
電子レンジ
こちらも非常時にあると暖かいものが食べられるので重宝するであろう電子レンジ、電気ポット同様に消費電力は大きいと思われます。空っぽの状態では使用できないのでお昼の時間を利用してお弁当を温めることが出来るのか試してみました。
パートさんにも利用してみてもらい、ちゃんと温まるのか確認してみます。
とりあえず設置。横では保温状態のポットも一緒に置いてどちらも使用できるか試します。
私のお弁当も温めます。
数名のパートさんに使用していただき、自分もお弁当を温めてみましたが普段使用している時と全く変わらず使用でき、問題なく活用できました。
最後に
色々と試してみましたが、結果としてはどれもしっかりと使用できることが分かり安心できる結果となりました。
注意点としては発電した電気を使用したい場合、出来れば午前中、遅くてもPM3:00ごろまでに充電など完了させておいた方がよさそうです。
今回は夏で日照時間が長く快晴の中での実験でしたので、季節や天候によって結果が大きく異なることもあると思います。そして後々説明書を見てみると電子レンジの使用は禁止となっていたので使用する場合は自己責任でお願い致します。弊社の場合、最大1500Wまで使用可能となっていますが、掃除機や冷蔵庫などモーターで動作する電気機器の中には動作開始時に突入電流が流れて動作できないものあるとのことなのでこちらも注意が必要です。
いかがだったでしょうか。災害や緊急事態というのは突然やってきます。普段から非常時の為の備蓄など準備されている方も多いかと思いますが、いざという時に使い慣れていないとせっかく準備していたものも100%の力を発揮することができないかもしれません。そんなことにならないように日頃から、いざ!に備えて物も心も準備しておきたいと思います。