こんにちは。大阪紙器設計の原です。
様々な什器やPOP什器類を、トレンド情報を混ぜながらご紹介させていただく
「販促什器トレンド図鑑」のVol.8です。
第8回は【文房具向けハンガー什器】について説明いたします。
文房具向けハンガー什器について
Vol.2【ハンガー什器】でもご説明したのと同様に、ハンガー什器には省スペース性が求められる為、文房具向けカウンター什器と比べると行える選択肢が限られてきます。
また文房具は化粧品に比べると商品重量が大きい物も多い為、什器の強度にも気を配る必要があります。
今回は什器の見た目も強度も優れた什器類を幾つかご紹介いたします。
文房具向けハンガー什器①
修正テープの陳列を想定した什器です。
逆L字型形に商品を訴求する面を配置していますが、右面全てを修正テープの使用シーンに利用しています。
パッと見たときに商品の使用方法が一目でわかる他、商品を使用した時に得られる効果を視覚に訴える事でお客様の興味を引く事が出来ます。
また昨今は文房具の需要の多様化・細分化が進んでいると言われています。(パーソナルユース需要)
具体的な使用シーンを什器のビジュアルで表現する事で、商品の持つ細かな利点を大きく伝える事が出来ます。
文房具向けハンガー什器②
2種類のペンケースの陳列を想定した什器です。
1つの什器で異なるターゲットの商品を陳列する際は、商品の並べ方が重要になります。
写真の什器は左右の面でそれぞれ商品を区分けして陳列し、大きなPOPUPで商品の違いを形状でアピールしています。
またペンケースのように縦長で重量が大きい商品は、什器から倒れ落ちないように商品を支える前の面を大きく確保する必要があります。
しかし、ただ大きくするだけでは肝心の商品を隠してしまいます。
写真の什器は透明な樹脂のパーツを用いる事で商品を倒れ落ちを防ぎつつ商品を隠さないようにしています
文房具向けハンガー什器③
こちらは特定のキャラクターとコラボレーションしたペン類(キャラクターステーショナリー)を想定した什器です。
訴求面よりもキャラクターの面積を大きくし、ペンを陳列する穴の周りにお花を咲かせて什器全体をキャラクターの持つ世界観に落とし込んでいます。
キャラクターの持つブランド力が十二分であれば写真の什器のように大胆な構成も可能になります。
(大半のキャラクターには行ってはいけない表現やデザインにルールがありますので、その点は注意が必要です)
ペン類が大量に陳列されるとかなりの重量になるのですが、什器全体に厚みを持たせる事で強度を確保しています。また陳列穴を少し斜めに傾ける事でペンのこぼれ落ちを防いでいます
文房具向けハンガー什器④
クリスマスやスイーツ類のデザインが施されたペン類を想定した什器です。
陳列スペースをケーキにしペンをキャンドルに見立てる事で、
商品が陳列された際に可愛らしい什器になります。
上部の♡は商品が陳列されると少し隠れてしまうのですが、商品が購入される事で♡が出現するというちょっとした遊び心を取り入れています。
またケーキというモチーフには誕生日やクリスマスといった楽しいイベントのイメージがある為、売り場の華やかさにも一役買う事が出来ます
ケーキ部分の内側には頑丈な段ボールが入っているので強度もしっかりと担保されています。
最後に
以上、文房具向けハンガー什器を幾つかご紹介致しました。
私達の生活を一変させてしまったコロナ禍ですが、文房具業界にも多大な影響がありました。
矢野経済研究所の調査によると国内文具・事務用品市場規模は2019年の4441億円から2020年には4077億円と8.2%減と落ち込みました。
オフィスのデジタル化・ペーパーレスの進行や少子化による筆記具の減少により、同市場は2017年頃から縮小傾向にあったのですがコロナ禍によって拍車が掛かってしまったと考えられます。
一方でコロナ禍に於いても売り上げが伸びた商品もあるようです。
全体市場に影響を与えるレベルではないものの、在宅時の生活や趣味等を向上するための需要の高まりにより、アート&クラフト関連商品では売上を伸ばしているようです。
実際に経済産業省生産動態統計によると水性ボールペンとマーキングペンの売り上げが好調である事が発表されています。
現在は様々なECサイトで文房具類を購入することが可能ですが、持った時の感触や使い心地は実際に手に取らなければ分かりません。特にペン類は線の太さや色合いも重要です。
店頭販促ではペン類は勿論、文房具類の多くをお客様が体感できるテスターとして陳列する事が可能です。
デジタルでの販促活動も重要ですが、こと文房具業界に於いては店頭での販促が今後も欠かせないと考えられます。
弊社の大阪・東京・福岡のショールームには最新の実績物の他、
実際に製作した文房具向けのハンガー什器も多数展示しております。
ご興味のある方は、各拠点の東具営業までお気軽に見学をお申し出ください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。