2024.03.13販促・マーケティング
広がる「タイパ」思考とその現状
こんにちは。大阪営業部の上田です。
今回はちょうど1年前ほど前に取り上げました『タイパ』について現状が気になりましたので改めて取り上げさせて頂きます。
「タイパ」の広まり
気になりましたきっかけは楽天市場さんが発表された「2024年の新生活に向けたトレンド予測」に『令和タイパ商品』が名を連ねていた為です。
楽天市場さんの発表によりますと「タイパ」に関連した家電商品の流通総額を2019年と2023年で比較すると約2.3倍も伸長しており、さらに需要が拡大すると予測されているようです。
また「セイコー時間白書2023」によると、87.4%の人がタイパを重視する時間が「ある」と答えており、カテゴリー別では、「日常(食事・睡眠など)」(61.2%)、「家事・育児」(55.0%)、「趣味・コンテンツ消費」(47.8%)が高く、「仕事」(29.7%)が最も低かったそうです。昨年初旬では『タイパ』という言葉自体を知らない人が、あるアンケートによると10代から50代の男女別の割合で見ても、どの世代も知らないと回答した人が6割以上だったのに対し近頃では9割近い人がタイパという言葉を意識するようになっており驚きました。
言葉の普及もそうですが、恐らく以前から自分の時間を作りたい、という思いは多くの人が持っていた事だとは思いますが、それを満たすであろう製品やサービスが今後、より一層重要視されていくのでは無いかと思います。
「タイパ」を重視する理由
タイパを重視すると答えた人の重視する目的は「効率よく情報を得たいから」(57.4%)、「無駄なことに時間を割きたくないから」(57.3%)が上位に挙げられているそうで、年代別で見ると、10代・20代は「効率よく」、50代・60代は「無駄を省く」を重視する傾向が見られるようです。
また、効率や無駄だけでなく、全体の4割が「空いた時間・作った時間でやりたいことがあるから」(43.9%)と答えています。年代別に見てもあまり差がなく、やりたいことをするためにタイパを重視する、という時間の使い方が実践されているようです。
仕事に於いても「タイパ」を重視するZ世代
割合こそ低い結果となりましたが「仕事」についも、特にZ世代を含むデジタルネイティブ世代に於いては「自分の目的を効率的に達成すること」を重要視する傾向が高いと言われており、このような価値観の人は非効率や無駄に対する抵抗感が強く、仕事においてもタイムパフォーマンスが重要な指標となると言われています。
就業時間に対して得られた効果のことを時間当たり労働生産性と言うそうですが、日本は先進諸国とくらべて時間当たり労働生産性が低いことが指摘されているようです。
公益社団法人 日本生産性本部が2022年12月に公開した調査「労働生産性の国際比較2022」によれば、2021年の日本の時間当たり労働生産性は、49.9ドル(5,006円)であり、OECD加盟38か国中27位という結果となっているようです。
この現状を打開していく為にも体制やシステムでタイムパフォーマンスを高めていく取組みが必要になっていくのでは無いかと思います。
仕事においてタイパを意識すると次のようなメリットが期待できると言われています。
- 1.時間を効率的に活用できる
- 2.多様な働き方が促進される
- 3.Z世代からの支持を得られる
中でも私が気になったのは「Z世代からの支持を得られる」という点です。
上述した要因からも読み取れるように企業がタイパを重視する姿勢を示すと、Z世代からの支持を獲得しやすくなるそうです。
この『タイパを重視する姿勢を示す』という事がどのように示すのかが難しいように感じました。デジタルネイティブであるZ世代の多くは、すでにタイパを意識した行動が身についているそうで、業務プロセスの効率化やワークライフバランスを重視するZ世代に対していかに会社としての取組みを伝えるかが重要であると思います。
残業時間の上限規制もひとつですが、それを実現する為にどのような体制やシステムを敷いているのかを働く前の時点で理解してもらうようにする事がZ世代の支持を得る為の課題なのでは無いかと考えます。
最後に
今後、益々タイパに対する意識が強くなっていくであろう時世で個人的にできる事でデジタル技術の活用を私自身は意識していこうと試行錯誤しています。
Z世代に方々と比べるとデジタルに対して疎くなっているな、と自覚があるので積極的に取り入れていこうと意識を強くしていっている最中です。
今や「こんな事が簡単にできたらいいな」と思ってネットで調べてみると、大体の事はアプリである程度は網羅されており、数種のアプリを併用すると実現できる事は多いです。
働き方改革に期待されるタイムパフォーマンスの向上を個人レベルで検討して、Z世代の支持を得られる上司になりたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。