2024.07.10社長コラム
進歩の道
株式会社東具 代表取締役社長の清水貴義です。
日頃より、東具に関わる皆様方には誠に感謝いたします。
東京都知事選挙が6月20日に告示、7月7日に投開票され、現職の小池百合子氏が3選を決めました。知事選挙における立候補者の人数としては、歴代最多の56人が立候補したことで話題になりましたが、他にも多くの話題に富んだ選挙でした。
なかには、10人以上の新人を擁立した党もあり、その関連で掲示板ジャックなるものが登場し、選挙ポスターを巡るトラブルが発生しました。また、遊説の妨害による逮捕者が出るなど、節操のない選挙戦のイメージが市民には残ったのではないでしょうか。
半面、AIやSNSを活用した選挙戦活動も印象的で、これまで選挙に関わって来なかった人々にも影響を与え、投票率60%以上という高い投票率結果にも繋がったと思います。
市長の職を辞して都知事選に立候補した石丸伸二氏も、当選の小池百合子氏に次ぐ160万票を超す得票数で、次は国政を狙う発言がありましたので、若い世代の市民の方も政治に興味をもつきっかけになればいいなと思います。
石丸伸二氏のように、もとはメガバンクに勤務しており市長を経て東京都知事にチャレンジし、国政に関わろうとしている人について、多くの人は「立派な人」だと思うでしょう。
そして石丸伸二氏のこの行動は、いわゆる「転職」です。
世の中で身近に起こっている「転職」ですが、昔ほどネガティブなイメージは無くなっています。
テレビCMや電車の中吊り広告でも転職を促し、それが前に進む一歩として人々に提言しているのです。「転職」ではなく「進職」と表現しているコピーも目にしました。
国も企業も終身雇用に対しての考えを見直していますし、働く側の人たちも、スキルアップや自分たちの健全な生活を確保するために、積極的に転職を検討して実行している人も少なくないです。
会社勤めにおいて、よく「石の上にも三年」と例えられることがありますが、たしかに3年間も我慢強く辛抱すれば何かは見えてくるでしょう。それがいまの会社に留まるべきなのか、別の会社に移るべきなのか判断は大人である本人がすればいいと思います。
会社の将来性、自分自身の立ち位置や処遇、目的、仕事の向き不向き、転職のタイミングなど、いろいろ考えて行動を起こすことは、まさに進歩だと思います。
私は今の会社に勤めて30年になりますが、正直転職を考えたこともあります。何なら今でも思っています。
なぜ転職をしなかったかというと、自分に自信が無かったというのも多少ありますがそれ以上に、会社を大きくしたいという目的と、会社というフィールドを利用して新しいことにチャレンジしたいという思いが強かったからです。
せっかく活用できるものがあるのに使わない手はないでしょう。私は、自分と社員の成長と繁栄のためにも結果を出せるように勤め上げたいと思っています。
「どこに転職してもそんなに変わらないよ」とよく耳にしますが、本人次第で変わってくると私は信じています。転職する人もいまの会社に留まる人も、自分自身の考えや行動を変えなければ、それこそ何も変わらないでしょう。
石丸伸二氏の立派なところは、自分自身の思いが明確で行動に移したというところだと思います。自分の思いに沿った行動こそ、その人にとって進歩の道ではないでしょうか。