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2024.10.09販促・マーケティング

【TREND Ai vol.1 前編】 奈良の山中にこんなトレンド施設が!? 廃校をリノベーションした地物の魅力を伝える複合施設「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」を調査!

初めまして! デザイナーの長田です。
本日より、新企画「TREND Ai」のコラムを発信していきます。
楽しんでご覧いただければ幸いです!

「TREND Ai」とは、世の中に溢れるアイデアを楽しみながら学んで体験する、TOGUのマーケティングトレンド調査のことです。本コラムではトレンド・アイメンバーが調査した様々なトレンド情報を発信します!

奈良県下市町の旧下市南小学校をリノベーションした複合施設「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」。
今年の7月5日にオープンしたばかりの出来立てホヤホヤな施設ですが、
そこにある魅力は奈良吉野の歴史と人々の繋がりを物語っていました。

今回は、そんな「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」についてご紹介していきます!

目次

●市場状況
●「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」について
●「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」を体感する
●さいごに

市場状況

では、さっそく「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」についてご紹介…といきたいところなのですが、
まずは、「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」がどのような市場状況の中でうまれたのかを追っていきます。

リフォーム・リノベーション流行の背景

2023年のリフォーム市場規模は、前年比0.6%増の7兆3,575億円と推計されています。

リフォーム・リノベーションニーズが活性化した要因としては、サステイナブルな社会とリサイクル文化の影響・国のバックアップ・「中古」派の増加・コロナ禍の影響が挙げられます。

● サステイナブルな社会とリサイクル文化の影響
サステイナブルな社会づくりと、リサイクル文化の浸透といった社会の風潮により、人々の環境問題に配慮した省エネ住宅への関心が高まりました。
現在の住宅の気密性・断熱性を高めるためにリノベーションをするというケースも増え、環境問題が深刻化する時代背景を受けて、リノベーションの価値が上がったのです。

● 国のバックアップ
国土交通省が2012年に発表した「中古住宅・リフォームトータルプラン」により、「中古住宅」や「リノベーション」に対する不安が緩和され、安心して消費者が利用できるようになったのです。

● 「中古」派の増加
2016年に中古マンションの成約戸数は新築マンションの成約戸数を初めて上回り、その後3年連続中古マンションが新築マンションより売れるという状況が続きました。
また、近年急増しているといわれる空き家の状況や、ウッドショックの影響で建築資材が高騰し、新築一戸建ての価格が引き上がっていることなどが原因で、「中古住宅」に注目が集まるようになりました。
そういった理由から、長く日本に根づいてきた「住宅を買うなら新築」という認識も薄れ、「予算は少ないけど、デザイン性の高い家に住みたい」と、中古住宅を購入する若い世代も増えるようになりました。

○コロナ禍の影響
上記の要因に加え、新型コロナウイルスの流行が更に市場拡大を後押しする形となりました。
外出自粛により「おうち時間」が増えたことによって、人々がより快適な住まい環境を求めるようになりました。
また、収入が不安定になった人も多く、新築住宅の購入に踏み切れず、更に中古住宅に注目が集まるようになりました。

以上のような市場状況の中で、「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」はうまれました。

「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」について

さて今度こそ、「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」についてご紹介していきます!
「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」は、奈良県のほぼ中央に位置する町、下市町にあります。

「KITO」を運営するのは、3COINSなどアパレルと雑貨の企画製造小売を手掛ける株式会社パルグループホールディングス。
下市町は創業者・井上英隆氏(現・取締役相談役)の故郷だそうで、これまでも下市町の農産物や特産品を使ったオリジナル商品の開発・販売を行ってきました。

「KITO」は“木と共に、きっと出会える”という意味が込められており、 施設は森に囲まれた美しい自然の中で、「奈良下市の『ひと』と『体験』をつなぐ場所」を目指しています。 またロゴは、線の一本一本が町の名産「割り箸」がモチーフとされ、谷あいに位置し、空を90度に仰ぐことができる立地と“周りの方々の協力や縁が繋がってこそ円になる”という意味から丸が90度に欠けたデザインになっています。

「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」を体感する

上記のような背景の下、様々な人の想いが込められた「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」。
この度、西日本トレンド・アイメンバーはその魅力を存分に体感してきました!

4階建ての施設内には、下市町の魅力を堪能できる様々なコンテンツがあります。
レストラン&カフェ、マルシェ、テイクアウトスタンドやブルワリー(醸造所)をはじめ、コンセプトショップや、吉野の木に「触れて遊ぶ」キッズスペースも。あらゆる人が自由なスタイルで下市町の魅力を堪能することができます。
(3F・4Fはレンタルオフィイスやスタジオなど関係者や事前予約者以外立ち入れないスペースとなっていました)

今回はコラムvol.1の前半ということで、校舎外観や校舎1階部分の魅力について語っていきます。

「KITO」校舎外観

敷地に入る前に出迎えてくれたのは、KITOロゴが大きく施された正門でした。
敷地内に入ってすぐの場所には、ブルワリー(醸造所)があります。そこでは、下市の薬草やフルーツをふんだんに使ったオリジナルのクラフトビールが開発されているそうです。

更に中に進むと、校舎の全貌を煽り見ることができます。
瓦屋根の校舎がとても可愛く、旗ポールにはKITOのロゴが施された旗がはためいていました。
ちなみに、校舎裏にはKITOを宣伝する横断膜が垂らされており、駐車場付近にはKITOがコラボ中のゆりやんレトリィバァ氏の看板が設置されていました。
ゆりやんレトリィバァ氏は下市の隣町である NYC(奈良県吉野町)出身なのだそうです!

校庭には、ペットのリードを繋げられるベンチがあり、私たちが訪れた際には、柴犬やチワワがおりました!ペット連れで訪れているお客様も多いようでした。
また、ブランコやハンモックなども設置されており、校舎の壁には、名産品の柿などのデザインが施されていました。

「KITO」校舎1階

校舎1階には、主にレストランやカフェ、マルシェやショップが展開されていました。校内に入ってすぐの場所には、園芸用品や植物などの商品がメインに置かれていました。
商品ではありますが、まるで空間を飾るインテリアのようにそれぞれがKITOのイメージを崩さないように配列されていました。

マルシェでは、奈良県内の様々な地産アイテムが販売されていました。
店内は大変賑わっており、木材をストックする「材木倉庫」をイメージした内装でした。あえて皮も活かし、木だけで組み立てられた淡い色の木製陳列棚が、商品それぞれの個性を際立たせていました。
道の駅のような楽しさに、什器やデザインで統一感と遊び心を掛け合わせ、新しい気付きと出会いのあるマルシェが展開されていました。

アパレルも手掛ける株式会社パルグループホールディングスが運営しているということもあり、アパレルブースもありました。また、ゆりやんレトリィバァ氏との個性的ながらかわいいコラボグッズも販売されていました。

ショップでは、下市や近郊で採れる野菜やフルーツ、加工品が販売されていました。こちらは、地域の直売所のような役割も担っているそうです。

店内には、黒板を活用した「下市町と周辺地域の生産者を繋ぐMAP」があり、地物の生産者の想いが共に綴られていました。
また、天井にはKITOのロゴを思わせる「繋がり」を表しているかのようなオブジェクトが、空間を飾っていました。

レストラン「WOODFIRE DINING」は、奈良県で育てられた木材をふんだんに使用した内装になっており、薪火のピザ窯をメインに、杉目が美しい下市町内の木工作家の椅子が印象的でした。
また、店内の空間を広々と使って、杉のビッグテーブルが設置されており、都市部のレストランでは味わえない自然を贅沢に感じられる心地いい空間でした。
提供されるメニューは、「地産地消」を目指して開発されたこの地域ならではの旬の食材の魅力を味わうことができます。特におすすめは薪火の窯で焼き上げられるピザです。薪も下市地域のスギやヒノキの間伐材を利用しているのだそうです。
私たちはビスマルクをいただきましたが、地産の卵やこだわって焼き上げられた生地は絶品でした。

カフェ「KITO STAND」では、フルーティーなKITOオリジナルブレンドコーヒーをはじめ、ハーブコーヒーなど地域ならではのコーヒーが提供されていました。奈良県内のフルーツや特産品を使ったジェラートも シーズンごとに入れ替わりながら提供されるそうです。
ちなみに、KITOオリジナルブレンドコーヒーは奈良のスペシャリティーコーヒーの名店〈ROKUMEI COFFEE〉が手がけたのだとか!
店内は、フルーツをモチーフとしたキルティングと、目を惹くイエローのカラーが心弾む内装になっていました。

私たちは、KITOオリジナルブレンドコーヒー・アイスクリーム・ジェラートをいただきました。オリジナルブレンドコーヒーはフルーティーな酸味がありとても香り高く、アイスクリームはミルクの味わいが濃厚でした。今回いただいたジェラートはイチゴ味でした。どれも素材感を贅沢に感じられる美味しさでした!

さいごに

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」についての簡単な説明から、校舎外観と1階についてご紹介させていただきました!(「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」がとても素敵な場所で、トレンド・アイの一発目から、とても長い記事になってしまいました…)

下市の人々にとって忘れがたい思い出の場所である旧下市南小学校。そんな下市と繋がりの深い場所を新たな下市の「つながり」の場所へと生まれ変わらせる。とても素敵な地域活性「KITO」プロジェクトでした。(「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」で働いている人は、旧下市南小学校の出身の方もいるそうです)

さて、来月のトレンド・アイコラムは「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」の後半戦となります!
後編では、今回ご紹介できなかった校舎2階や体育館についてご紹介いたします。更に、来月は東日本のトレンド・アイコラムも掲載される豪華2本立てですので、是非そちらもお楽しみください!

それでは、来月のトレンド・アイコラムもお楽しみに!

投稿者

デザインチーム(西日本・東日本)

企画開発部

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TREND Aiを担当してます。東具のデザインチームによる
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