こんにちは。大阪紙器設計の原です。
様々な什器やPOP什器類を、トレンド情報を混ぜながらご紹介させていただく
「販促什器トレンド図鑑」のVol.15です。
前回の記事では2024年はスキンケア市場の好調が目立ったとお伝えしましたが、コスメ市場全体はどのような傾向を見せているのでしょうか?
矢野経済研究所が行った化粧品市場に関する調査を実施(2024年)によると2024年の化粧品市場規模は前年比104.6%の2兆5840億円と予測しており
2028年には2兆7400億円まで市場が伸びると述べています。
またエヌ・アイ・シーが運営するサロン「NICE NAIL」が行った「化粧品の購入場所は?」の調査によると、1位はドラッグストアとバラエティーショップであり66%という非常に高い数字を示しています。現在ではECサイト等で手軽にコスメの購入が出来ますが、実店舗での購入を消費者が望んでいる事が分かります。
今までの記事ではハンガー什器の特徴として省スペースが求められる事や売り場を選ばす展示できる事、
なにより店舗に導入しやすい事をご説明いたしました。
ドラッグストアとバラエティーショップはコスメ以外の商品も沢山売られる場所である為、今後は益々導入しやすいハンガー什器が求められると予測されます。
今回はそれらの需要に応えられる化粧品(コスメ)向けハンガー什器をご紹介致します。
化粧品(コスメ)向けハンガー什器①
全体がカクッとした形状の鋭い雰囲気を持ったハンガー什器です。
商品スペースよりも上部の訴求面を大きく確保しそこでブランドの世界観を演出しています。
ハンガー什器は省スペース性を求められる事が多い為訴求面を大きくとる事が難しい場合があります。
コスメ商品のように小さい物であればこのような配置のハンガー什器を製作する事が可能です。
余談ですが商品を籠等に置いて陳列する場合、商品を上に持ち上げて手に取る事になるのでその為のスペースが必要になります。
写真の什器のようにフックで陳列すると、商品を前にスライドするように取り出すことができるので、商品スペースを小さくすることが可能です。
化粧品(コスメ)向けハンガー什器②
什器全体を曲面で構成したハンガー什器です。
什器上部は勿論の事、什器の下半分も腰巻のような形状にする事で、大きく訴求面を確保しています。
什器側面と正面が一体化している為、滑らかな印象をお客様に与える事が出来ます。
ハンガー什器は省スペースが求められる事もあり、カウンター什器と比べると訴求面が限られている事が多いです。
写真の什器のように面を大きく取る事でデザイン性を強く打ち出すことが可能です。
化粧品(コスメ)向けハンガー什器③
化粧品(コスメ)向けハンガー什器①のように上部に訴求面を大きくとった什器です。
ダイヤモンドの様な構造物を什器の中部に屋根のように配置しその上に大きめのPOPUPを配置しています。
ダイヤのような形状はキラキラ感やラメ入りの化粧品のアイキャッチに効果的である為、全面的に押し出しています。
商品にダイヤ部分が被るので少し暗くなってしまいますが、商品のすぐ上にデザイン面があるため自然とお客様の目に訴求が入るようになっています。
また自ずと什器全体に奥行が発生するため、POPUP等による立体的な演出が可能です。
什器の下部にもダイヤの意匠を施しており什器全体でブランドの世界観を損なわないようにしています。
化粧品(コスメ)向けハンガー什器④
ハンガー什器の省スペース性や展示しやすさが求められますが、必須条件では決してございません。
売り場や展開先で大きく置き場所が確保できてる場合は、思い切った形状の什器も作れます。
アーチをそのままハンガーにしたようなこちらの什器は細かい装飾を敢えて無くし落ち着いた雰囲気を感じられます。
また商品を陳列する箱の配置にも余裕を持たせるのと同時に、陳列スペースの上部を曲面にする事でややクラシックな印象をお客様に与えられます。
訴求面は少ないですが商品ブランドが十分認知されている場合は、このように大胆な什器を製作する事も可能です。
最後に
以上、化粧品(コスメ)向けハンガー什器をご紹介いたしました。
今回、化粧品の購入場所としてドラッグストアとバラエティーショップが非常に多いというお話しをさせて頂きました。
しかしそれ以外の場所で目立った購入先が2024年にはあったようです。
株式会社アイスタイル「@cosmeベストコスメアワード2024」によると、集計対象期間中のクチコミで「ポップアップ」というワードの出現率が2023年と比較すると2倍に増加しているようです。
ここで述べられているポップアップとは短期間で特定の場所で開催されるポップアップイベントを指しています。
ポップアップイベントで新商品に偶然出会うワクワク感や、直接説明を聞くことができるため購入を失敗しづらいといった点が消費者から賛同を得られているようです。
お客様が求めているのは商品だけでなく体験(Experience)でもある事が上記の例からも分かります。
当然ながらドラッグストアやバラエティーショップであっても優れた販促什器はより良い購買体験をお客様に提供する事ができます。
ただ棚に商品が陳列するのではなく、商品の持つ特性やブランドを的確にアピールする事が店舗での購買意欲に繋がります。
弊社の大阪・東京・福岡のショールームには最新の実績物の他、実際に製作した化粧品(コスメ)向けハンガー什器も多数展示しております。
ご興味のある方は、各拠点の東具営業までお気軽に見学をお申し出ください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。