2020.05.12社長コラム
自分勝手な考え
株式会社東具 代表取締役社長の清水貴義です。
日頃より、東具に関わる皆様方には誠に感謝いたします。
今回の新型ウイルス感染拡大の件で主要都市に非常事態宣言が発出されて一ヵ月が経ちました。おかげで世の中の生活スタイルが変わってきました。マスクの着用、手洗いアルコール消毒、ソーシャルディスタンス。皆がこの憂鬱な日常から早く開放されたいと思っているからこそ備わったスタイルでもありますし、本当に感染に恐怖を抱いている人も少なくはないと思います。世界中の人がお互いに配慮し、平和な日常に一日でも早く戻ることを願います。そんな中、非常に残念なニュースを目にすることがあります。飲食店等の営業に対しての誹謗中傷の張り紙や窓ガラスに投石をするなどの器物破損。純粋に皆さんはどう思われますか? 私は純粋にそのお店の人がかわいそうだと思います。そしてやった人間を卑怯者だと思います。「この自粛モードの中、まだ営業するつもりですか? これ以上続けるようであれば警察に通報します。 近所の人 」という張り紙と窓ガラスへの投石。
「近所の人」って名乗っているようですがただの匿名です。匿名を使うときは他人のプライバシーを守る場合と、自分が出しゃばりたくない場合と、悪事を働く場合。明らかにこの件は悪事だとわかって「近所の人」という匿名を使っているのです。一見、正義感を振りかざしているように勘違いしそうですが、この「近所の人」はこの事態に便乗したただの嫌がらせをする無責任な卑怯者なのです。本当にその「近所の人」が世界や周囲の人のことを考えて意見を言いたいのであれば、匿名ではなく正々堂々と名乗って直談判するべきである。
この事態において責任をとれない行動をする人間がいることが非常に残念です。
そして今年のゴールデンウイークは異様でした。大型ホームセンターがお客の密集を回避するために休業したり、公園の遊具はロープでくくられて使用できないようにしたり。
営業している食品スーパーやインテリアショップは入場制限をするほどの様子。お店側はいろいろな責任を踏まえたうえで営業をしているのに、行列に並ぶ客の自分勝手な考え方に呆れます。ソーシャルディスタンスは2m。行列に並ぶ人は前の人との距離が10cm。
明らかに混んでいるだろうお店への入店は、客側が控えて調整するなどの配慮が必要。営業しているお店に問題があるのではなく、自分だけは店に入りたいという欲を抑えられない自分勝手な人間に嫌気がさします。さらに、今どきはテイクアウトも流行っています。
とあるスーパーの総菜のテイクアウトコーナーでのやり取りを目にしました。そこは、とんかつや唐揚げなどの揚げ物を販売していたのですが、閉店も近かったことでショーケースには種類もわずかしかありませんでした。お客がとんかつを注文したのですが、店員は「とんかつはありません。揚げることはできますが少々お時間をいただきますのでこちらのチキンカツはいかがですか?」と言ってショーケースに残っていたチキンカツを薦めていました。お客が「時間は大丈夫なのでとんかつを揚げてください。」と言ってもその店員は「とんかつは揚げるのに時間がかかりますのでチキンカツはいかがですか?」と同じことを言っていました。結局お客はチキンカツを買わされるはめになったのですが、これは本当にお互いにとってベストなやり取りだったのでしょうか? その店員にも嫌気がさします。お互いが配慮しあう心がけが、コロナ禍の今だからこそ大事なことだと思った出来事でした。