2020.03.10社長コラム
日本人は、まじめ
株式会社東具 代表取締役社長の清水貴義です。
日頃より、東具に関わる皆様方には誠に感謝いたします。
令和という新しい元号になって誰もが平穏に過ごすことを期待していたのですが、現在日本中で大変な騒ぎになっています。大人は出勤する、子供は登校するといった当たり前のことが当たり前に出来なくなっています。この状況の中で私自身の気になることは、「日本の経済」と「日本人は、まじめ」ということです。
日本の経済や会社の役割などについては、私も経営者の端くれですので日々考えています。今回の事態で社会への関わり方や社員への対応など思うところはいろいろとありますが、出来ることはしていきたいと思います。
さて、もう一つの気になることである「日本人は、まじめ」についてですが、昔から言われていたフレーズですが、今回の事態でより耳にする機会が増えました。報道番組のコメンテーターや司会者などがメディアを介して発言しているのですが、私のようなヒネクレモノはそのフレーズが滑稽に思えて仕方ありません。私も「日本人は、まじめ」だと思うことが多々ありますが、日本人全員が全員そうかといえば言い過ぎになりますが、平均して、だいたい、おおよそ、日本人ってこういうとこあるよなぁってことを挙げてみたいと思います。
以前にも紹介しましたが、「エスカレーターの片側を空けておく現象」。歩行することが危険とされているエスカレーターにおいて、急いでいる人のために片側に一列に並ぶという行動。片側に寄ることが良いことをしていると思っているのか、それとも並列に並ぶことが悪いと思っているのか。寄っている側の入り口付近は大渋滞が起こっていることもあるのに。
ほかには、「高速道路のジャンクションの分岐点で、明らかに2車線あるのに左車線だけを何キロにもわたって前車に追随している現象」。前に倣えの精神ですね。2車線ある場合は2車線を活かしたほうが渋滞も緩和されるしストレスも軽減されると思うのですが、ほかの人と同じということのほうが安心なのでしょうね。
最後に、「テレビやネットで報道されるとその商品をすぐに買い漁る行動心理」。健康に良いとかダイエットに効果的と話題になると、次の日のスーパーではその商品が店頭から消えるという現象。簡単に効果が表れるというところがポイントなのでしょうが、自分に自信がない人が自分でも出来るという思いから急いで買い漁るという心理が働くのではないでしょうか。
今回のようにティッシュペーパーやトイレットペーパーが不足しているというデマから、不安に思った人たちが慌てて買い漁りに走る場合と、お金と時間に余裕のある人が自分だけは助かりたいという強欲から買い占める場合とあるようですが、パニックに陥ると冷静な判断が出来ず、周りのことも見えなくなってしまうのでしょう。つまり日本人は平均して失敗を恐れ、尚且つ世論に影響されるまじめな人種。本質を見失い周りに流され、真偽が不確かでもタイムリーな情報に見境なく乗ってしまう気弱な性質。国民一人一人が冷静に本質を突き詰めれば、商品も必要な人たちに必要な数量が行き渡るはずなのですが、これは「人としてどうあるべきか」という問題です。社会的パニックを拡大させないためにも、自分勝手な行動を控え「日本人は、まじめ」が皮肉の比喩にならないことを期待します。