2021.11.16ものづくり
デザインに大切な2つの考え方
こんにちは。東京デザインチームの佐野です。
寒い季節となりましたが、皆様体調を崩されていないでしょうか。
本日はデザインに大切な2つの考え方について話します。
販促什器の目的を果たすために
売り場で商品をアピールする販促什器
弊社が制作する販促什器の目的は、多くの商品が並ぶ店頭で、消費者に商品を知ってもらい、購入の後押しをすることです。情報の多い店頭で、商品の世界観や機能を消費者に伝えること。その目的を果たすため、私は2つのアプローチからデザインを考えています。
商品を知るためのロジカル・シンキング
ひとつめは商品理解のためのロジカルな考え方です。良い広告を作るためには、商品を深く理解することが大切です。開発に至る背景や、商品のコンセプト、使用する原料へのこだわりなど、多くの情報を知ることでその商品ならではのストーリーが見えてきます。
また、商品を知ることは市場や競合商品を知ることも含みます。
商品の強みを知り、戦う相手と場所を知り、どのようにして訴求をしていくかを戦略的に考えます。
デザイナーはデスクワークのイメージが強いかもしれません。しかし、それだけではなく、企業の担当者様の生の声を聞かせていただく時間や、店頭をリサーチする時間が貴重です。
デザインの準備段階で情報を集め、ロジカルに考えることで、消費者の心を動かすことができると考えています。
伝えるためのエモーショナル・シンキング
ロジカルに商品理解、思考したあとは、伝えるステップです。
構築した商品の見せ方、訴求のポイントをデザインに落とし込んでいく作業です。注意すべきなのは説明的になりすぎないこと。伝えたい要素と順番を考え、目線の誘導などを考えることも大切ですが、ロジカルにデザインを作りすぎると、どこか固い印象の面白みの足りないデザインになってしまう気がしています。
特に弊社が手がける販促什器で言えば、店頭で消費者に見てもらえる時間は多くありません。短い接点の中で、見る人に魅力を感じてもらうには感覚的に「なんか良いね」と思ってもらえることが大切です。
感覚、感情に訴えるデザイン。
わかりやすく言えば、ぱっと見の魅力ということでしょうか。
実はロジカルなデザインをするよりも、ここが1番難しいところなのですが、言葉に出来ない「なんか良いね」を作るために、試行錯誤しています。
伝わるデザインのために意識していること
商品の魅力を2つの考え方で伝える。
ロジカルとエモーショナル。2つの考えをバランスよくミックスさせることで店頭で伝わるデザインになると考えています。
感覚的に響くデザインを作るために。
感覚的に良いと伝わる。「なんか良いね」と思ってもらえるデザインを作るのは簡単ではないですが、私自身は次の4つを大切にすることで、そのきっかけを作れたことがありました。
1/遊び心を忘れない。
2/良いと思う表現を心の引き出しにしまっておく。(いつでも取り出して使えるように)
3/複数人でブレストする
4/思い立ったらすぐやってみる
特に1、2は大切で、多くのものを見て表現の幅を広げておかなければと改めて思います。
2つの考え方を大切に、伝わるデザインをしていきたい。
今回はデザインに大切な2つの考え方について書きました。
日々売り場を見ていて、心に響くデザインはロジカルとエモーショナル、2つの表現のバランスが良いものと感じることが多いです。
そして「なんか良いね」と思えるデザインの、良いと思う理由を深堀りしてみると新しい気付きを得られたりします。
これからも勉強し、良いデザインに関わっていきたいと思います。