こんにちは。東京営業の柴田です。

私たち業界特有の用語の意味について解説する「販促用語集」のVol.11です。
今回は、第11回目ということで、様々な「樹脂成型」に関する用語をご説明いたします。
パーツメーカーでもある弊社が、日常的に使用する用語でもあります。

なお、本来の意味合いと異なるケースもあります。ご注意ください。

【インジェクション成型】

・射出成型とも呼ばれます。加熱して溶かした材料を金型内に注入して、冷却・固化させ、成型品を得る方法です。

（解説）
弊社でいうと、クリップパーツなど、基本的な樹脂製品はこのインジェクション成型で作成しています。
いわゆる「プラモデル」を想像して頂くと、イメージがつきやすいかもしれません。
私は、工具箱の持ち手をオリジナルの持ち手にしたいという要望を受けて、インジェクション成型を実施しました。
その他、サプリメントのパッケージを自立させる為のトレイなども、この方法で作成しています。

【押し出し成型】

・加熱して溶かした材料を、金型の中から押し出して、冷却・固化させて、成形品を得る方法です。

（解説）
弊社でいうと、パイプや、カレンダーなどの根元についているスライダーをこの押し出し成型で作成しています。
同じ形状のものを棒状など、長尺で成型したい場合に使用する成型方法です。
スーパマーケット、ドラッグストアなどの棚についている透明のトレイも、この成型方法で作成しているものが大部分です。

【バキューム成型】

・真空成型とも呼ばれます。加熱して柔らかい状態にした樹脂製のシートを型にセットして、型とシートの間の空気を抜いて、任意のカタチにした上で、冷却・固化させて、成型品を得る方法です。

（解説）
ブリスターと呼ばれる、透明半球体（香り見本POPなどに使用）や、商品がパッケージ内で動かないようにする梱包資材にも使用されます。印刷や、立体的な表現ができるので、飲料の自動販売機のダミーパッケージなどにも多く利用されています。

【ブロー成型】

・中空成形・吹き込む成型とも呼ばれます。加熱して溶かした材料を金型にセットして、内側から空気を吹き込んで、冷却・固化させ、成型品を得る方法です。

（解説）
身近なものでいうと、ペットボトルなどの容器がこの成型方法を使用して成型されています。
この成型方法を利用したものは、店頭販促では少ないですが、この技法も覚えておきましょう。
オリジナルの容器を作ろうとする場合には、こちらの成型方法が必要になります。

【硬質ウレタン成型】

・ウレタン＝ポリウレタンをさします。2種類の主原料を混合・反応させたポリマー（プラスチック）を、任意の金型内で発泡させたり、半発泡させたり、または無発泡で、成型品を得る方法です。

（解説）
弊社ですと、ジオラマの土台や、炊飯器釜を載せる「竈型」のPOPディスプレイを作成する際に利用しています。
塗装・彩色することが可能で、本物そっくりの品物を作成させることが可能です。
また、触って体験ができる泡状（クリーム状）の成形品を作成することも可能です。
小ロットで作成可能なところも特徴です。

最後に

最終的に、同じような仕上がりのものを作ることも可能な各種成型方法ですが、初期費用や納期・クオリティがそれぞれ異なります。適切な手法を選択する見極めが必要となりますので、日常生活の中でもこの製品はどんな成型方法を使って製造されたのだろう・・・と、想像して頂くと正解に近づくこともできるかもしれません。是非、身近なプラスチック製品の製造方法を考えてみていただければと思います。

一方で、「こんなものが作りたい」というイメージをご相談いただければ、弊社の専門スタッフが適切な手法をご提案させていただきますので、
お気軽にお問い合わせくださいませ。