2022.04.12ものづくり
物流センターの便利道具たち Vol.1
こんにちは、生産管理部の渡邊です。
これまでのコラムで物流センターの設備や機械のご紹介をさせていただきましたが、今回はそんな大きな機械や高価な設備などに負けず劣らず、目立たないけど役に立つ、そんな便利な道具たちをご紹介したいと思います。
プラスチックスクレーパー
主に両面テープをカットするために使用しています。
テープを短くカットして貼り付ける仕様の際にはオートテーパーを使用しますが、300mm、500mmと長くなるとオートテーパーでは両面テープをカットした後の取り回しが悪くなり逆に効率が下がってしまう為、大型の什器等でテープを長く貼る場合にはこちらのプラスチックスクレーパーを活用しています。一般的に市場に出回っているようなスクレーパーではなく、自社で作成しています。いつも快く作成してくれる弊社開発部の堀本課長に感謝です。
従来のスクレーパーは鉄製のものが主流ですが、紙やプラスチックなどに両面テープを貼り付けて使用する場合、鉄製のものだと商品や什器に傷がついてしまう可能性があります。プラスチック製のスクレーパーも販売されていますが、手に持ったまま作業をするのは難しく、作業中に「持つ」「置く」といった工程が都度発生します。弊社で使用しているスクレーパーは女性でも手の中に納まるくらいのサイズで、両面テープを貼る際も手に持ったまま作業が出来る為、無駄な工程を省くことができます。
また使用中の紛失を防ぐため、これまた自社製のソフトベース(SB-1)を貼り付けてさらにリールキーを取り付けることで、手元から離しても紛失しないようにしています。それと同時に番号を付けて管理することで、誰が、いつ使用したかをトレースできるようにしています。
リッパー
こちらは本来裁縫用の道具で、縫い糸をすくって内側にある刃で糸を切るために使用されます。そんな用途を一切気にせず物流センターでは両面テープの離型紙を剥がす際に活用しています。
これは経験されたことがある方はわかると思いますが、両面テープの離型紙を剥がす工程を何百、何千回と繰り返していると指と爪の隙間に離型紙が入り込んでしまい深爪になり、さらに侵攻されると出血につながります。商品への血液付着は絶対に避けなければならない問題です。もちろんそれだけではなく深爪の状態で作業を継続することは大変つらいし痛いです。これらを防ぐためにリッパーの先端を使用して離型紙を剥がすようにしています。物流センターではSLICE(スライス)社製の「シームリッパー刃先調整固定式」というリッパーを使用しており、刃の部分がセラミックで出来ているので手が触れても切れないようになっています。
ちなみに離型紙を剥がす加工時の指先保護のためにチーム内でアイデアを出し合って指サックに付け爪を貼り付けた「ぺりかん」という商品を自分たちで作ってみたのですが、付け爪が剥がれて異物の混入に繋がる可能性や耐久性の問題などから実用には至りませんでした。
いかがでしたでしょうか。
機械や設備ももちろん大事ですが、このような小さいながらもとても便利で役に立つアイテムが世の中にはまだまだあると思います。ただ漫然と作業するのではなく、もっとやりやすく出来ないか、品質を維持したままもっと楽に効率よく出来ないか、常に考えながら作業することがアイデアを生み出す原動力になると思います。アイデア一つで作業効率が飛躍的に向上することも珍しくないので、常日頃から考える習慣を身に付けておきたいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました。