2021.03.09ものづくり
【第1回】動きで目を引く!! ソーラームービングPOPの作り方
ソーラー振り子の特長と使い方
- ソーラー振り子とは
- ソーラー振り子の動作原理
- ソーラー振り子で表現できる動き
- ソーラー振り子の種類
- 紙の取付方法
- 設置場所
ソーラー振り子とは
ソーラー振り子は太陽光や蛍光灯の光を電源として、少ない電気を効率よく運動エネルギーに変え、振り子を左右にスイング運動させることができるPOPパーツです。振り子に訴求物を貼り付けすれば、乾電池やAC電源不要で、半永久的に訴求が動くお客様の目を引くPOPを作ることができます。
さらに既製品なので、受注生産のムービングメカに比べて低コスト・短納期でご提供できます。
このような特長があるソーラ振り子ですが、設置が難しいと考えられているお客様が多いためか、最近では採用率が下がってきております。
そこで、お手軽に使用していただけるということを実感していただき、もっと広く使用していただけることを目指して、ソーラー振り子を上手に使ってPOPを作るためのノウハウをご紹介します。
ソーラー振り子の動作原理
ソーラー振り子をよく見てみると、オレンジ色の細い銅線がたくさん巻かれた円筒(コイルといいます)を見つけることができます。
コイルは電気を流すと磁石になり(この磁石を電磁石といいます)、流れている電気を止めると磁石ではなくなるという性質があります。
ソーラーパネルから供給される電気をコンデンサーという電気を蓄える役割をする電子部品に蓄えます。蓄えた電気を定期的にコイルに流すことで、電磁石にしています。
また、ゆらゆらと揺れる振り子側には一般的な普通の磁石が取り付けられています。これらの2つの磁石の間にはたらく吸引力や反発力によって振り子は動いています。
ソーラー振り子で表現できる動き
ソーラー振り子は本体の中心線を対象に振り子が左右に等しい角度だけ振れるスイング運動をしています。このときに回転の中心となっている点を回転中心といいます。
言い換えると、ソーラー振り子で表現できる動きは「回転中心を軸としてスイングする表現」です。
回転中心の位置はソーラー振り子の機種によって固有のものであり、自由な位置に移動させることはできません。ですから、表現したい動きに合わせて機種を選定する必要があります。
ソーラー振り子の種類
回転中心の位置や取り付けできる紙のサイズは機種によってさまざまです。弊社では省スペースで設置できる超小型のソーラー振り子から大きなものを動かせる大型ソーラー振り子まで多くのモデルをラインナップしています。
紙の取付方法
ソーラー振り子に紙を取り付けする場合は、振り子が地面と垂直になった状態で左右のバランスがとれている必要があります。「左右のバランスがとれている状態」とは、紙を貼り付けした状態で手を離したときに振り子が地面と垂直になっており、しばらくすると自然に振り子が左右にスイングする状態のことです。振り子が地面と垂直にはなるが、左右にスイングし始めないときは、紙が重すぎる可能性があります。紙のサイズを小さくするか、ソーラー振り子の機種の変更を検討する必要があります。
左右のバランスをとるコツは次の2点です。
・紙の重心を振り子の中心線上に配置する
・紙におもりを貼って調整する
さらに紙の貼付けに関する注意事項がもう1点あります。振り子を振ったときの空気抵抗をできるだけ小さくすることです。これを確認するためには、振り子を横から見たときに一直線になっているかどうかで確認できます。
ひらひらと揺れる動きをする意匠や、スイングPOP、薄すぎる紙などスイングしているときに動いてしまうものも円滑なスイング運動を邪魔するためNGです。
設置場所
基本的には平坦な場所に設置してください。機種によっては前後に最大15度傾斜をつけても動くものもありますが、運動の効率が悪くなってしまうので、平坦な場所に設置した場合よりも大きなサイズの紙を動かせないなどの問題が発生する可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ソーラー振り子は正しい使い方をしていただければ簡単にお客様の目を引く販促に効果的なPOPを作れます。
次回はソーラー振り子の速度調整方法をご説明します。