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2021.08.11情報

商品同梱するために必要な許認可と設備とは

こんにちは、生産管理部の渡邊です。

今回は、私が所属する生産管理部が拠点としている「東具 物流センター」の設備をご紹介させていただきたいと思います。

生産管理部は前回のコラムで紹介した倉庫業と、販促物のアッセンブリ加工業の主に2つの業務を行っており、倉庫と加工作業場が併設されているのが物流センターです。今回は加工作業場の設備についてご紹介します。

物流センターの加工作業場は、弊社が企画・設計した販促物をアッセンブリ・量産し、お客様が指定する納品先に発送する業務を行っているところです。主に紙器設計の販促ツールの加工を行っておりますが、近年は輸送コストを抑えるためにお客様から商品をお預かりして、販促ツールと同梱して出荷する「商品同梱什器」の加工にも対応しております。

商品同梱什器の依頼は、特に化粧品・医薬部外品を扱うメーカー様からのご相談が多いのですが、化粧品製造業・医薬部外品製造業(包装、表示、保管)の許認可を取得しなければ、これらの商品をお預かりして加工することが出来ません。その為、東具物流センターもこの許認可を取得しております。

化粧品製造業・医薬部外品製造業(包装、表示、保管)の許認可を取得すために必要な要件の一つに「構造設備的要件」という項目があり、それをクリアするために導入している設備や工夫をご紹介させていただきます。

 

▼化粧品製造業・医薬部外品製造業(包装、表示、保管)許可を取得するための構造設備的要件

下記の要件に適合する構造設備を要する必要があります。

  • 製品等及び資材を衛生的かつ安全に保管するために必要な構造及び設備を有すること
  • 作業を適切に行うのに支障のない面積を有すること
  • 製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること(当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において当該試験検査を行う場合であって、支障がないと認められるときは、この限りではない)

薬局等構造設備規則(昭和36年2月1日 厚生省令第2号)の(包装・表示・保管区分) 構造設備規則第十三条の二より引用

・構造設備的要件を満たすための設備や工夫

まずは更衣室にて専用の作業着に着替え、着帽し、前室に進みます。
作業着は制電トロピカルの作業着を使用し、静電気による埃や毛髪の付着をなるべく無くし、室内に持ち込まないようにしています。また、更衣室にて作業着とアウターの置き場所を分けることで、出勤時に付着した異物や埃などが作業着に付着することを防いでいます。

・除電ブレード

入室時の扉に設置しており、ヒモを通りぬけることで、コロナ放電によって静電気を一時的に除去します。その後、歩行する振動や、後から出てくる取るミング、エアーシャワーの併用によって異物除去率アップが見込まれます。

・靴箱

室内は下足での入室を禁止しているので、室内用シューズに履き替えます。上履き、下履きと置き場所を分けることで、下履きに付着したゴミや埃などを、上履きと接触させないようにします。

・工具管理

必要な工具(カッターやプラスチックスクレーパーなど)を手に取り、手持ち道具チェックシートに記帳します。いつ、だれが、どの工具を使用しているかを把握することと、必要な工具以外の室内への持ち込みを禁止することで、工具の紛失、異物混入を防いでいます。

・取るミング(塵埃除去機)

吸引式の毛髪、塵埃除去機です。作業場への入室前に作業着に付着している埃、毛髪などを吸い込みで除去します。1回の使用時間(15秒)を設定することにより、短時間で適当に終わらせることなく全身に使用することを促します。15秒で全身の取るミングができなかった場合は、再度行うように指導しています。

・手洗い・アルコール除菌スペース

薬用せっけん、除菌アルコールの設置、掲示物による注意喚起を行うことで、的確な手洗い、除菌を促進します。

・鏡

全身が写る鏡で髪の毛が出ていないか、作業着を正しく着用出来ているか、作業着や上履きが汚れていないかなどを確認します。

・積層粘着防塵マット

防塵性に優れており、マットの上を歩くだけで、粘着剤がシューズに付着した埃などを取り除きます。エアーシャワー室の前に設置し、その場で一回足踏みしてから入室します。複数の粘着フィルムを積層してあるので、最低でも3日に1回、汚れが目立つようであれば、その都度剥がして使用することで、粘着力を保ちます。

・エアーシャワー室

入室しドアが閉まるとエアーが吹き出します。一方向からしかエアーが出ないので、自身が両手を挙げながら回転することで、全身にエアーが当たるようにし、埃や毛髪を作業着から除去します。15秒間はエアーが吹き続け、止まるまでドアにロックが掛かります。

エアーが止まったらドアを開け、ようやく作業場へと入室することができます。

いかがでしたでしょうか。
作業場の環境を保つためには、埃や毛髪など異物をできるだけ持ち込まないことが前提となります。その為、入室までの設備やルールを徹底することを重視しております。
また、どれだけ立派な設備やルールがあっても、それを扱うのは人間です。設備を使用する意味や手順などを従業員全員が理解し、問題が起こらないよう日々取り組んでおります。
次回は、作業場についての設備や工夫をご紹介させていただけたらと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

投稿者

渡邊

生産管理部 生産管理課

渡邊

生産管理部 課長。
海で波の音を聞きながらのんびりと釣りをするのが好きです

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